クレーム被害は商売や取引などを継続的にしていれば、どうしても避けられないものである。大企業では、クレーム処理対応の専門部署を設置しているほどだ。クレーム被害は消費者の怒りのはけ口になりがちなので、それに対応するスタッフは自分の責任の範囲内で処理できるかを悩むことになり、一方的に怒りをぶつけられることでどう対応していいのか分からなくなってしまう場合がある。
取引や商売のクレームとしては商品にダメージがある、納期が遅い、使い勝手が悪いといったものが挙げられる。納期が遅いことについては、予め文書や注意書きで知らせておくこと、配達状況をチェックできるようにしておくことで予防できる。商品にダメージがある場合には商品の交換をすることで対応できるが、手配に時間がかかる場合がある上、ダメージのある商品は使いたくないという消費者心理から返品、返金になってしまうことが多くなる。
使い勝手が悪いというものに関しては返品理由が自己都合に該当するため、自己負担になることから返品せずにそのまま使用するか処分したりして、口コミ評価で辛口のコメントを出すことが通常である。しかし、どういった点が使い勝手が悪く感じるのかについては、企業の側でも商品開発に対する貴重な意見になるだろう。専門部署でうまく対応すればクレーム率を下げ、消費者満足度を高める結果につなげることもできるはずなのだが、口コミ評価ではスポット的な消費者同士の注意喚起となり、売上げが下がるという影響が生じるのである。